アルミ金型鋳造方法の比較

鋳物の町 埼玉県川口市のアルミ鋳造工場

<<アルミ鋳造技術コラム>>


アルミ金型鋳造方法の比較

アルミ金型鋳造方法の違いによる様々な要素を以下の表内で比較します。

鋳造方法 精度 面粗さ 溶接 アルマイト 熱処理 耐熱 耐圧 量産 型費用 製品単価 主な製品
ダイカスト 不可 可(変色、偏り) 不可 不可 不可 かなり高価 非常に安価 生産数の多い、薄肉小物部品
重力鋳造 優(材質による) 安価 普通 耐圧、耐熱、耐加重の必要な部品
低圧鋳造 優(材質による) 高価 高価 耐圧、耐熱、耐加重の必要な薄肉部品
真空ダイカスト 可(変色、偏り) 非常に高額 安価 航空機部品や精密機器部品

各項目についての説明


精度:寸法精度の良さ(JIS B0403にて定義される)

面粗さ:表面の粗さ、一般的に単位にはRaが用いられる

溶接:溶接のし易さ、製品内のガス量が増えると母材が溶けだし溶接できない

アルマイト:陽極酸化処理時の膜厚の安定性や変色の少なさ

熱処理:T5,T6,焼きなましなどの熱処理が可能か

耐熱:製品使用時の温度が、高温の場合の、物性弱化の度合い

耐圧:圧力(水圧、油圧、空圧)をかけた際の、漏れや破壊の少なさ

量産:単位時間あたりの生産数の多さ

型費用:金型の製造コスト

製品単価:製品一個あたりの価格

主な製品:一般的に、対象の工法で多く作られている製品